ブランディング

ブランディングの持つ効果とは?強いブランドが持つ優位性「価格」について

ここではブランディングの効果による優位性の一つとして、「価格」を取りあげます。

リーダーのブランドは、より大きな価格差を付けることができ、価格上昇に対してより耐性があります (値上がりしても売上が落ちない)。

では、具体的に「価格」の内容について掘り下げていきたいと思います。

Contents

強いブランドが持つ優位性「価格」とは?

「価格」はその名の通り、強いブランドは強気な価格戦略をとることができます。

一方がそのカテゴリ内で信頼に値する強いブランド、もう一方が世に知られていない無名のブランドとします。

前者をA、後者をBとし、商品の品質が同様とします。

価格が、A:120円 B:110円の場合

この場合、Aを選択する人もいくらかいるのでは無いでしょうか?

一方で、

価格が、A:110円 B:120円の場合

この場合は、明らかにAを選択する人がほとんどだと推測します。

もし、これが製造原価が同様の場合、収益に大きく結びついてきます。

ブランドにとって「価格」の効果が重要視される背景

ブランドは無形物であり、顧客にとって実際に認識することはできません。しかし、実際には商品やサービスの価値には、この無形物であるブランド価値が乗っかっています。

顧客は商品を買う場合、その味や性能を購入していません。その味や性能の先にある、「美味しい」や「便利」などの「ベネフィット」と呼ばれるものを買っているのです。

この「ベネフィット」を商品価値と考えた場合、ブランドという無形物が持つブランドイメージが作用してきます。例えば「安心」「信頼」などがそれに該当します。何より「ベネフィット」自身も無形物です。

他の記事でも言及している通り、世の中は均質化しています。そのため、原価を下げて安く提供しようとする動きも多々見られます。ですが、基本的機能は均質化していますが、ブランド体験によって顧客に与えることのできる価値は均質化していません。ブランド価値が商品に与える影響を理解する事によって、「価格」の効果を最大限に使うことができるのです。

バルミューダから学ぶ「価格」とブランド

引用:https://www.balmuda.com/jp/

バルミューダはご存知でしょうか?大企業が売り場のほとんどにおいて占めていた家電カテゴリにおいて、独自の品質と洗練されたデザインを武器に、業界に風穴をあけました。バルミューダの商品は、過去の家電とは一線を画しており、ひと目見て異質と感じます。隅々までデザインされた家電に人は強いブランドを感じるのです。

そこでバルミューダの「価格」を見てみると、どれも相場と比べてかなり強気な「価格」を掲げています。それでもバルミューダの商品はファンに愛され、持っていない人でもいつかは買いたいと思わせる強烈なブランドがあります。逆に弱い値付けをした場合は、バルミューダの持つブランドイメージから逸脱するため、ブランド毀損につながり得るでしょう。顧客はバルミューダの家電の機能だけでなく、それを持つ暮らしや充実感などの「ベネフィット」を購入しているのです。

これは、強いブランドの持つ「価格」の優位性を生かした好事例と言えるでしょう。

まとめ

「価格」はマーケティング・ミックスの一つにもあげられる通り、事業戦略にとって非常に重要です。「値決めは経営」という格言もあるほどです。この極めて重要な課題にも、うまくブランドをつく事によって「価格」を味方にすることができます。是非自身でブランディングに取り組み、「価格」を優位にできるブランドを作りましょう。