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ブランドエクイティ4つの資産とは?ブランド戦略に欠かせない考え方

ブランド戦略を考える上で、重要な考えとされている「ブランドエクイティ」。マーケティング用語としても、ブランドエクイティの4つの要素はよく耳にします。しかし、なんとなく理解してはいるものの、よくわからないという人のために、今回の記事ではブランドエクイティの基本的な考え方や4つの構成要素をご紹介します。

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ブランドエクイティとは

ブランドエクイティは、英語表記にすると「Brand Equity」と表します。Equityが「資産」という意味を表すことから、直訳するとブランドがもつ資産という意味になります。
資産というと、土地やお金といった「財産」のことを想像する方も多いと思いますが、この場における資産は違った意味です。ビジネス上では、「将来的に利益を生み出す可能性があるが、まだ利益を生み出していないもの」の事を指すと言われています。つまり、目に見える資産だけでなく、目に見えない企業のブランドも資産に含まれるということです。
このような考え方は、1980年代後半から論じられ始め、カリフォルニア大学のデービット・アーカー教授によって体系づけられ、企業の持つブランドの重要性が認識されました。

ブランドエクイティの構成要素

ブランドエクイティを構成する要素として、「4つの要素」がよく取り上げられます。ブランドが4つの要素をどれくらい持っているか、継続的に把握することで、自社のブランドエクイティも把握することができます。

構成要素⑴ ブランド認知

ブランド認知は、そのブランドがどの程度知られているかということです。具体的には、ブランドのロゴや名前を一目見てどのような商品を扱っている会社なのか、どれだけ正確に消費者がイメージできるのか。また、その消費者の数はどれだけ多いのかが判断要素になります。認知度が高いと顧客からの信頼度も高まり、選択される可能性の高いブランドと言えるでしょう。

構成要素⑵ 知覚品質

知覚品質は、消費者が認知しているブランド自体の品質のことです。企業側の認知している事実としての品質ではなく、消費者によって認知されている品質を指します。機能や性質はもちろん、サービスや信頼感なども注目されます。似たような他社商品と比較した時に選択基準となることも多いため、ブランドエクイティの構成要素の中でも特に重要なポイントとなります。

構成要素⑶ ブランドロイヤリティ

ブランドロイヤリティは、顧客がブランドを何度も選びたいと思うほど、ブランドに対して愛着が湧いた様子を指します。ブランドロイヤリティが高いほど他の企業に移ることが少なくなるためブランドの継続購入率が上がり、収益も安定するでしょう。
ロイヤルカスタマーの存在は利益だけでなくブランドの成長自体に欠かせない存在ため、知覚品質と並んでブランドエクイティの中でも重要とされています。

構成要素⑷ ブランド連想

ブランド連想は、顧客がそのブランドから連想する範囲すべてを示します。利用者は商品や体験の連想、非利用者は広告やイメージを連想します。この範囲がすべてポジティブなものであると、ブランドイメージは高いといえるのです。

ブランドエクイティの重要性

ではなぜブランドエクイティがブランド戦略に欠かせない重要な考え方なのでしょうか。ここからはその重要性を具体例などを交えてご紹介します。

信頼感を生み出せる

ブランドエクイティがあると知名度が高いことから、消費者からの信頼感を高く保つことが出来ます。すると既存の顧客が減ることもなく、新たな顧客も安心感を抱き獲得することが出来る好循環が生まれます。例としては何気なく購入するお茶。多くの似たような種類が並んでいると、自然に知名度や信頼感のあるブランドの商品を手に取る人が多くなります。するとブランドエクイティの優れたブランドのお茶が必然的に人気になっていきます。この例は継続的な購入が実現する身近な例でもあります。

優越感を生み出せる

イメージの良い商品やサービスを利用すると、利用すること自体に優越感を抱けるようになります。するとその顧客が新たな潜在顧客を生み出し、顧客人数を増やすことに繋がります。具体例としてはスターバックスが挙げられます。スターバックスはコーヒーショップであるにもかかわらず、コーヒーが飲めない人からも人気です。その理由の一つに「利用すること自体の優越感」があります。新作のフラペチーノを持っていることや、スターバックスの紙袋を下げて街を歩くことはある種のステータスとして見られることもあります。その優越感がリピートに繋がったり、見た人に憧れを抱かせ顧客獲得に繋がったりするのです。またSNSなど個人の発信が活発に行われている時代だからこそ、商品の機能や性能だけでなく、そのイメージやブランド力による優越感を生み出すことがSNS時代の新規顧客開拓に直結するのです。

リピーターによる売上増加が見込める

リピーターが多ければ多いほど支出を増やさずして収入を拡大できるようになります。なぜなら新規顧客獲得のための宣伝にコストをかけなくてよくなるからです。実際に星野リゾートはコンセプトや質の高い接客、高いホスピタリティに魅了された顧客がリピーターとなって多く利用し成果を挙げています。

価格競争に巻き込まれなくなる

他の競合ブランドと比べられない長所や個性をブランド価値として得た瞬間、価格と商品の比較ができなくなり、競争に巻き込まれなくなります。無印良品は、世界中に多く存在している生活消費財を販売しているにもかかわらず、シンプルで唯一無二なデザイン性によって価格競争していません。ある程度値段が他より高くても、信頼感や優越感、リピーターの存在などから顧客が離れていくことはありません。それだけブランドエクイティはブランドとしての価値を可視化させます。

ビジネスの安定に繋がる

ここまでの重要性を総合的に言い換えるとビジネスの安定に繋がります。すべてのメリットは相互に関係しあってより大きなメリットを生み出すことにも繋がります。

まとめ

今回はブランド戦略を考える上で大切な視点であるブランドエクイティの4つの構成要素を解説しました。重要性まで理解して、より魅力的なブランドに成長させましょう。