こんにちは。reiro 八田です。
僕はラーメンが大好きです。
ラーメン屋の大将のように、この一杯に全てを賭ける姿に、
「来世はラーメン屋の大将のような料理人もいいな〜」
と、憧れたりもします。
血の滲むような下準備と、実際の調理のライブ感。その対価に、目の前のお客様から喜びの反応を直に受ける魅力もあります。
今日はラーメン屋の大将と一見関係のないブランディングを絡ませて、お話しできればと思っています。
Contents
味はリピート要因?
ラーメン屋の大将は、自らの味に誇りを持っています。
度重なる試行錯誤の末に、たどり着いた味。この一杯が全てと言っても良いです。
もちろん我々お客さんも、この味を求めラーメン屋にたどり着くわけです。
しかし、その味が美味しいか否かは、食べてみないとわかりません。
逆に言うと、大将の自慢の味は、
- お客さんがお店のことを知って、
- 写真や噂で美味しそうと思って、
- 実際に足を運んでみて、
ようやく口に入れるまでは伝わらないと言うことです。
さらに、口に合わないとリピーターにはならないという、とてつもなく険しい道のりを辿っているということです。
従って、味はリピート要因であると言えます。
大将の勝負は、渾身の一杯を届ける前に始まっている
残酷な話ですが、至極の味と言える究極のラーメンを生み出したとしても、雑居ビルの5Fにあり、看板も出ておらず、日の目に当たらないまま消えていくラーメン屋もこの世には多く存在しているのではないでしょうか?
ラーメン好きとしても、その味を知ることなく消えていくことは悲しい限りです。
このように、情報や行動があまりにも多様化している現代では、全くの情報を受けずにラーメンを食すことはほぼないと言えます。
お客さんは、様々なバイアスの先に、味を噛み締めている
ブランディングの話に戻すと、お客さんはラーメンを食べるまでに様々なブランド体験を享受しています。
例えば、
- 食べログで点数を確認し、美味しそうな写真を見る。
- 信頼のおけるラーメン好きの知人に紹介される。
- 店舗が魅力的である。
など、口に入れるまでに様々な情報を受けているのことが多いのではないでしょうか?
様々な情報によって、食べるまでに自らにブランド知見が蓄積されており、無意識に味を想像してしまいます。また、情報が多く的確であるほど、ブランド知見はよりリッチになります。
何より、そのブランド知見は心理的バイアスを生み、ラーメンの味の印象に作用してしまいます。
思った以上に、お客さんはバイアスの先にラーメンを食べているということです。
ブレたブランディングは、お客さんに混乱を生む
「では、ラーメンを食べるまでになるべく多くの情報を提供すれば良いのでは?」
となりますが、必ずしもそうではありません。
大将の渾身の一杯は醤油ラーメンにも関わらず、
- 器は味噌ラーメンっぽい
- 内装は塩ラーメンっぽい
- 屋号は家系ラーメンっぽい
など、トーン&マナーがブレていると、
ブランド知見が濁ってしまい、様々な混乱が生じたまま、ラーメンを食べることになります。これでは、大将のラーメンの魅力が半減してしまいます。
大将の渾身の一杯をブランディングとして表現する
こう言ったことが起きないように、大将の強い思い(ビジョン)をしっかりと明示化し、その思いをしっかりと周りが汲み取った上で、ブランド体験として表現する必要があります。
しかしラーメン屋の大将は口下手です。(これは八田の主観です笑)
そして、何よりラーメンを作ることに全力をそそぐべきとも思います。
reiroでは、このようなラーメン屋の大将の味や思いを、最大限お客様に伝え、口にしてもらうために、伴走し底支えすべく活動しています。
何よりも「味」が一番!
よく勘違いされやすいのは、
「ブランディングをすることで、まずいラーメンも上手くできる」
と思われることがあるのですが、残念ながらブランディングにその力はありません。
あくまでブランディングは、本来持っている魅力を最大限に引き出すだけであり、一番重要なのは、何よりも「味」です。
その「味」が美味しくなければ、お客さんが来てくれるはずもなく、大将は何よりも「味」に一番注力すべきですし、注力できるよう支えてあげたいと考えています。
さいごに
今回は大好きなラーメンを例として書きましたが、これはどの仕事にも当てはまると言えます。
是非、皆様のお仕事に当てはめて一度考えてみてください。
これからもより具体的な内容を定期的に書いていきます。