ブランドを顧客に認知させる際に重要なのが、どの顧客にブランド体験を提供するか、つまりターゲットが大事です。ここではどのようにターゲットを決定すればいいかご紹介します。
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なぜブランディングにターゲット設定が重要?
自身のサービスや商品を手に取る顧客は様々です。ですので、ターゲットを決め込むことは難しいと考えることは多くあります。実際本当に難しい選択と感じます。
しかし、正しくターゲティングできないと、顧客に広く浅く伝えることになるため、結果としてブランド浸透のスピードが落ちたり、多量なコストがかかったりします。
ターゲットを明確にすることによって、より鋭く濃いブランド体験を顧客に提供することができるのです。
ブランディングに重要なターゲットの決定方法は大きく2つある
具体的にターゲットを決めていくにはどうすれば良いのでしょうか?ターゲットを決める方法は大きく2つあります。
一つはSTP分析と呼ばれる、全体から小さく絞っていく方法です。
もう一つはペルソナなどUX的アプローチによって、サービスに対しての代表人格を設定して、点から広げていく方法です。
どちらも有効ですが、顧客が多様化して全体から絞り込みにくいことから、後者の方が最近は好まれる傾向にあります。ここからは、それぞれについて大まかにご説明します。
STP分析とは?
STP分析とは、顧客を定めるために、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)の頭文字を取って名付けられた分析方法です。
セグメンテーションは、市場の細分化のことで、年齢や地域や所得など可視化できる数字を持って市場全体を切り分けていきます。
ターゲティングは、細分化したグループの中から、どの顧客を狙い定めるかを決定します。ポジショニングは、ターゲットの顧客に対してどのようにアプローチするか立ち位置を明確にすることです。
この3点から誰に対して何を行うかを明確にすることができます。
STP分析は数値データからターゲット設定するため、根拠性は高い一方、可視化できない情報は取り扱えないため、柔軟性には欠ける弱点があります。
ペルソナとは?
ペルソナとは、サービスに対しての代表的な架空のユーザー像を設定することです。
年齢、性別、職業、ライフスタイルなど、事細かくユーザーのプロフィールを設定することによって、本当に存在しうるほどの顧客情報の設定を行い、その設定に対してアプローチを行います。
STP分析と違い、詳細なステータスからより細やかな顧客像を設定できるため、多様化した現在には有効ですが、架空のプロフィールを設定するため根拠性が薄く、取り扱いが難しい弱点があります。
STP分析とペルソナ、どちらのターゲット方法がブランディングに有効?
2つ紹介したところで、果たしてどちらが有効なのでしょうか?
これはケースバイケースですが、顧客がセグメンテーションできる場合であれば、STP分析を行うことをお勧めしています。ペルソナの場合、設定難易度が難しく、上手く取りあつかわなければ絵に描いた餅になることも大いにあります。また、リーンで回せないサービスの場合もペルソナは不確実性が高いため不向きです。
一方、数値化できない部分での顧客が多い場合は、ペルソナを利用しましょう。例えば、趣味やライフスタイルなど、全体から絞り込んでいくことに不向きな観点が多くあります。これはSTP分析で絞り込んでいくことは難しいです。
このように、サービスの顧客像に合わせて使い分けていくことが重要です。
まとめ
ブランドは顧客の心に宿ります。従って、顧客を理解することはブランディングの精度を上げる重要な要素です。上手くターゲットを決定することによって、正しいブランド体験を顧客に提供しましょう。