ブランディング

コアコンピタンスとはなにか?コアコンピタンスで自社の強みを明確にする

ブランディングを進めるにあたって、競合他社との差別化を考えることも多いでしょう。そんな時に有効な考え方として「コアコンピタンス」があります。コアコンピタンスは、ケイパビリティと混同されることも多いですが、自社の強みを明らかにするために大切な考え方です。今回は基本的なコアコンピタンスの概要やコアコンピタンスとケイパビリティの違い、コアコンピタンスの見つけ方についてご紹介します。

コアコンピタンスとは?

コアコンピタンス(Core Competence)は、「核となる能力」「得意分野」と訳します。ビジネス上では、競合他社を上回る優れた能力や、唯一無二となる能力のことを指します。
実際、企業におけるコアコンピタンスには様々なものがあります。ブランド力、技術開発、物流ネットワーク、価値観など多種多様です。企業ごとにしっかりと強みを洗い出し、選定していく必要があります。また、コアコンピタンスは一度定義して終わりで意味がありません。そのため、企業が様々な事業を成長させていくためには、コアコンピタンスの考え方を理解し、時代の変化に合わせて絶えず定義していくことが欠かせないでしょう。

コアコンピタンスとケイパビリティ

コアコンピタンスと似ている概念として、「ケイパビリティ」という概念があります。
ケイパビリティは、他社と比較した時に優れている組織における能力のことを指します。開発から製造、販売といった一連の流れのプロセスの中で、横断するように広範囲に及ぶ能力のことです。コアコンピタンスはある特定の能力を指すのにに対し、ケイパビリティは全体に及ぶ能力を指すのです。

コアコンピタンスを見極めるための手順

ここからはコアコンピタンスを見極めるための手順とその方法を解説します。

①強みを洗い出す


最初に行うのが自社の強みの洗い出しです。まずは、自社に存在する技術やスキルの中から、他社よりも優れていると思われるものを全てリストアップしていきます。
ここではブレインストーミングやロジックツリーなどのフレームワークを十分に活用しましょう。自由な発想で意見を出し合ったり、多角的に自社を構成する要素をまとめることで、重要な役割を持つコアコンピタンスの見落としを防ぐことができます。

②コアコンピタンスに必要な3つの条件を確認する

コアコンピタンスには3つのな条件があります。
1つ目は「顧客に利益をもたらす能力」です。
企業にとってだけでなく、顧客にとっても良い利益をもたらすことのできるコアコンピタンスはかなり企業にとってとても重要です。判断の際には、自社の強みが商品やサービスに付加価値を与え、顧客を喜ばせることができるものなのかを考えます。実際に顧客に利益をもたらす能力かどうかは、商品の販売数やリピート率などから把握できます。
2つ目は「競合に模倣されにくい能力」です。
簡単に模倣されてしまう強みはコアコンピタンスとは呼べません。判断の際には自社の強みが競合他社に真似できないものであるかを考えます。手に入れることが難しい力ではありますが、一度確立するとコアコンピタンスの大きな核になるのがこの能力です。
3つ目は「複数の分野に応用できる能力」です。
汎用性の高さは、コアコンピタンスを広範囲に活用していくために必要です。なぜなら汎用性の低い高度な技術をコアコンピタンスとすると、市場からその技術の需要がなくなれば、コアコンピタンスの使いどころを失ってしまうからです。判断の際には、自分たちの強みが幅広い商品や複数の業界に応用できるものであるかを考えます。

③真のコアコンピタンスを判断するための5つのポイントを確認する

3つの条件を確認した上で、さらに強固なコアコンピタンスであると判断するために5つのポイントを確認します。
1つ目は移動可能性(Transferability)です。
移動可能性は、特定の分野や製品・サービスだけではなく、他の製品や分野に柔軟に応用できるコアコンピタンスかどうかで判断します。自社の持つ技術を幅広くいろいろな製品に展開できると、事業拡大の可能性が大いに見いだせます。汎用性の高い技術は他社にとって大きな脅威です。応用の幅があるほど、市場に絶えず自社の商品やサービスを提供し続けられます。
2つ目は模倣可能性(Imitability)です。
模倣可能性は、自社の製品を他社が真似できるかという視点で判断します。自社ならではのスキルがあっても、他社に簡単に模倣されてしまうスキルでは、市場での優位性はすぐに失われてしまいます。逆に、模倣しにくいほど市場での競争優位性を長く保つことが出来ます。自社ならではのスキルをそのまま使うのではなく、他社が追いつけないほど精密で真似されにくい、工夫の凝らされたコアコンピタンスを設定できるかが大切です。
3つ目は代替可能性(Substitutability)です。
代替可能性は、自社の製品やサービスが他で置き換えられない唯一のものであるかという視点で判断します。代替可能性が高いほど自社の商品やサービスが特異で、市場からの注目を集められます。他には代えられないユニークさやオリジナリティ、技術力のあるコアコンピタンスはその分野において独占的なシェアを実現できます。
4つ目は希少性(Scarcity)です。
希少性は、自社のコアコンピタンスに他にない希少価値があるかどうかという視点で判断します。希少性が高いほど、自社にとって強い武器になります。市場において、珍しい技術や特性は評価の対象です。ただし一般的には、代替可能性と模倣可能性の要件を満たしていれば、希少性もクリアしていると見なすことができます。
5つ目は耐久性(Durability)です。
耐久性は、競争優位性をいかに長く維持できるかという視点で判断します。耐久性が高ければ高いほど、コアコンピタンスの精度や価値、信頼性が保証されます。常に変化する時代なので、製品やサービスなどの耐久性は低くなりやすい傾向です。しかしこのような背景がある中で高い耐久性を持つ製品やサービスを自社の核にできれば、かなり自社にとって大きな強みになること間違いなしです。

まとめ

ここまで、コアコンピタンスの概要やコアコンピタンスとケイパビリティの違い、コアコンピタンスの見つけ方について紹介しました。コアコンピタンスは自社の強みのことと知っていた人も多いかも知れませんが、改めて見極め方を知ると事業を継続・拡大させていくために欠かせない考え方として重要視されている理由がわかったのではないでしょうか。似た概念であるケイパビリティとの違いなど、コアコンピタンスに関する知識を理解し、自社のコアコンピタンスを磨いてみてはいかがでしょうか。