ブランディング

今日からできる!ブランドフレームワークショップの作り方

※この記事はhttps://uxdesign.cc/get-better-at-branding-with-this-framework-4757b3c51217を引用・翻訳したものです。

あなたはブランドとは何か知っていますか?

ブランドはロゴとは違います。
起業の図書館でもないですし、デザインシステムでもありません。モットーとも異なるし、ハッシュタグとも違います。

ブランディングの専門家であるMarty Neumeierは
”人が製品やサービス、もしくは団体に対して何か直感が働くもの、それこどがブランドである”と説明しています。

人類は感情的で直感的です。私たちが”する”と決める全てのことは、信用というシステムに基づいていると言えるでしょう。私たちは何よりも人を信頼しますし、それこそが企業があなたの友だちであるかのようにふるまう理由です。

あなたは実際に何度も体験したことがあるはずです。誰かがおススメしたものは、他のものに比べてより一層興味をひくものになりませんか?(これこそがなによりも現在インフルエンサーによるマーケティングが流行っている理由です。)

したがって、人々があなたのブランドについて話すためには、まずあなた自身がブランドとは何かについて理解する必要があります。何か直感を得る人々は、そのブランド名を聞いたときに何をもってそのように感じるのでしょうか?
顧客の感じ方についてもっと理解を深めることで、彼らがあなたのブランドについてどう話すかをコントロールできるようになるはずです。

Contents

整合性をとるためのブランドフレームワーク(The Brand Aligment Framework)

このフレームワークは、あなたのブランドがどういうものであるかを理解するための実用的で具体的な方法であり、すべてに適用することができる一連のガイドラインを残してくれます。

このフレームワークは1時間程で実施できますし、新たなブランドでも、昔からのブランドでも使うことができます。唯一の注意点としては、意思決定に関わる人全員がこの議論に参加する必要があります。そうでなければ、的外れなものになってしまいます。

さて、これがフレームワークの概観です。
ーたしかに、とっても興味深い新しいものには見えないですよね…
でも、意外とこれが上手くはたらくのです!

使い方

ここには以下の6つの質問が用意されています。
・カルチャー:私たち自身のことを従業員はどのように捉えていますか?
・カスタマー:私たちの顧客はどのような人々なのでしょうか?
・ボイス:実際に私たちはどのように見られていますか?
・ベネフィット:人々は私たちのブランドと関わった後どのように感じるのでしょう?
・バリュー:私たちの具体的なインパクトは何でしょうか?
・Xファクター:私たちが他社と根本的に違うものは何でしょうか?

まずは、全員が一つの部屋に集まり、ホワイトボードに6つの質問への回答スペースを作りましょう。

それができたら準備完了です!それでは、実際のフレームワークに入っていきましょう。

1.皆で回答するための一つの質問を選ぶ
2.参加者それぞれが、その質問に対する形容詞一語の回答を思いつく限り書く (3分)
3.提出された回答の中のトップ5を皆で選ぶ (2分)
4.先ほど選んだトップ5の回答の中からベストなものを皆で一つ選ぶ (2分)

このプロセスを6つの質問に対してそれぞれ行っていきましょう。
最初の段階なので、間違った答えはありません、可能な限りすべて書き出しましょう。
したがって、どんな立場の人であっても他人の意見を否定してはいけません。

これを通じて、膨大な量の提案を素早く絞りこむことができ、各質問に対するコアとなる答えに辿り着くことができるでしょう。先ほど挙げた6つの質問は、全体的なブランドのあるべき姿を網羅しており、あなたの顧客があなたの会社について話しているときの直感的な感覚にとても近いものであるはずです。

ワークショップの運営方法

このワークショップは約1時間で終了しますが、その1時間はとても濃密な時間になるはずです。
先ほども言ったように、あなたはその場にいる必要のある人全員に参加してもらいたいはずです。だからこそ、彼らにこのワークショップの価値や、あなたが目指している結果を説明することが重要でしょう。その後、皆が集中できるように、ちょっとしたお菓子を用意して一つの机を囲むのです。彼らはきっと創造性の帽子を被る準備ができているはずです。

準備ができたらまずは脳の準備体操から始めます。例えば、ある食べ物についてできる限りたくさんの形容詞を思いうかべてみましょう。慣れてきたら、メイントピックに移ります。

この時、ファシリテーター/書記は一人だけにしてください。ホワイトボードに書いて、全員が同時に見れるようにしましょう。タイムラグなしで全員が同時に考え始め、意見を出し合うことで、より良いアイディアが生まれるはずです。この時、特に気を付けてほしいのは時間です。厳密な時間制限がある方が創造性が発揮されるので、ファシリテーターは必ず守ってください。

ちなみに、ファシリテーターも参加することができますが、主要な利害関係者の一人であるべきではありません。なぜなら、ファシリテーターの主な仕事は、すべてを書き留めて、人々がアイデアを思いつき続けるように導くことであり、皆がアイデアを絞り込んでいるときに仲介することだからです。

6つのキーワードとその後

このワークショップの終わりにあなたたちは6つの中心となる形容詞が残されているはずです。これらはあなたのブランドのカルチャーが何なのか、どう受け取られているのか、強みや価値、そして他社との違いを表す重要な鍵となります。

これらは、あなたの会社のすべてを形成する際の基礎となるはずです。ポスターを作る際も、 マグカップにプリントする時も、ソーシャルメディアの投稿から、メールのコピー、アプリまで、すべてがこれらの鍵によって導かれるべきです。

…けれども、覚えておいてください。企業は時とともに進化し、あなたのブランドも変わることがあるはずです。
ですから、この6つの形容詞は重要ですが、もし1つでも上手く行かなくなり、更新する必要がでてきたのであれば、すぐに更新することができます(なぜなら、あなたはもうブランドフレームワークを再構築できるのですから!)

次のステップ

このワークショップでは、会社とは何か、人々がその会社についてどう思っているかを素早く定義することに焦点を当てています。このようにマーケティングとセールスの整合性を早期に確立することは、大きな製品の大きな機能からウェブサイトの小さなコピーに至るまで、あらゆるものを形にするのに役立ちます。
もしあなたが、スタートアップ企業をブランディングしているのであれば、次はユーザーペルソナを作成してユーザーを特定したり(会社が立ち上げ前であればプロトペルソナ)、リーンキャンバスセッションを開催して合理化されたビジネスプランを考えたりするとよいでしょう。

一方、既存の会社をブランディングする場合は、マーケティングの観点から、人口統計データを分析したり、競合他社の分析を行ったりして、オーディエンスや業界全体の文脈の中での自社や製品の位置づけを理解することが必要になるはずです。