ブランディング

リブランディングとは?ブランドの魅力を再発見するリブランディング

「リブランディング」という言葉を聞いたことはありますか?ブランド価値を高める戦略を意味するブランディングの頭文字に「リ」が足されたものです。様々なサービスが提供される今、ブランディングだけでなく、「リブランディング」も注目されています。ブランドを再構築するリブランディングとは?そのメリットやポイント、実施の手順も合わせてご紹介します。

 

<h2>リブランディングとは?</h2>

リブランディングは、ブランディングに「再び」という意味の接頭語「Re」を付け足したもので、「ブランドの再構築」「ブランドの再生」といった意味合いを持っています。つまり、今までのブランドイメージを見直し、時代の変化に合わせて新たなブランドイメージを考え、定着させるため、ブランディングをし直すということです。

リブランディングによって、既に浸透しているブランドイメージを、新しく定着させることは決して簡単なことではありません。しかし、時代の変化に合わせてブランドのイメージも変えていくことが、時代の変化に飲まれずに成長していくためには必要とされています。

このように、リブランディングは時代の変化に合わせてブランドのイメージを見直すことと捉えています。

一方で、企業にとってリブランディングをする目的は利益を最大化することです。あくまでもリブランディングはその手段ということを忘れずに活用していきましょう。

 

<h2>リブランディングのメリット</h2>

リブランディングをすることで得られるメリットとはどのようなものなのでしょうか。

 

リブランディングは、既に存在しているブランドを新たに見直し、魅力を伝えていく活動です。そのため、新たなブランドを立ち上げるよりも、コスト面で押さえることができ、今までの資源が無駄になることを防ぎます。

また、今までブランドを支持してくれた顧客を裏切ることなく、従来のブランドイメージを活かして、成長することができることもメリットとして挙げられます。古いブランドも、時代の変化に合わせたリブランディングをすることで、長期的に愛される会社に生まれ変わるでしょう。

 

<h2>リブランディングを実施すべきタイミング</h2>

ではリブランディングをするべきタイミングはいつなのでしょうか。主に挙げられる4つのタイミングから自社のブランドはどのように動くべきか考えてみましょう。

 

<h3>市場内でのシェアが思うように伸びない時</h3>

新規にブランドを立ち上げたもののターゲット市場から思うように反応が得られない時、ブランドコンセプト自体を見直すことで効果的なリブランディングになることがあります。しかし、新規のブランドが市場に根付くまでには長い時間がかかるのが当たり前。単に「売上が上がらないから」「目標件数を一向に突破できないから」といって新たな施策に踏み出すのではなく、あらかじめ定めた目標を中長期的な視野で判断することが大切です。

 

<h3>うまくいっていたブランドが低迷してきた時</h3>

今まで既存の市場内でうまく機能していたブランドが急に低迷し始めることがあります。これは景気の低迷や競合サービスの台頭、ライフスタイルの変化など様々な原因が想定されます。この場合、どのような要因でも、現在の市場の状況を踏まえてブランドが提供する価値やポジショニングを検討し直し、リブランディングを行う必要があります。

たとえば、市場内に競合製品が増えたことにより自社ブランドの強みがぼやけてしまったのであれば、競合と差別化するための強みを見つけ出しましょう。そして新たに注目してほしい強みを顧客に伝えられるようなリブランディングを行ってください。

 

<h3>別の市場に参入する時</h3>

既にある市場でうまくいっているブランドを、別の市場に参入させる場合にもリブランディングを行います。なぜなら、市場によってターゲットが異なるため、それぞれに対応したブランド価値を見出し、アピールしなければならないからです。

たとえば、中年層向けの白髪染商品のブランドを若者のヘアカラー市場に投入するような場合、パッケージや商品名、キャッチフレーズなどをターゲットにあわせて調整することで、より受け入れられやすくなります。

 

<h3>将来の方向性や理想を打ち出したい時</h3>

リブランディングは「再生」「再構築」の印象が強いですが、ブランドが低迷している時だけでなく、ブランドが成長している時に取り組むことも効果的です。

この場合、将来を見据えた理想のブランド像を新たに見出し、それに近付くためのブランディング戦略を行います。

 

<h2>リブランディングの実施方法</h2>

はじめに、現在のブランドの状況を理解する必要があります。

3C分析や4P分析、SWOT分析などを用いて、現状のブランドイメージやブランディング手法を精査し、現時点でのブランドのポジショニングを調査します。「現状、自分たちがどのポジションにいるのか?」「競合はどこに位置しているのか?」「自ブランドの強みと弱みは何か?」「競合との差別化に必要なポイントは?」など、事業内容やブランドを徹底的に見直します。

そこまでが徹底的に調査し終わって、次に新たなブランドの施策に入ります。どんな市場で、どんなターゲットに、どのようなメッセージを伝えるのか。そこで上がった対象に明確に伝えたいことを伝えるためにはどのようなコミュニケーションの取り方が正解なのか。慎重に検討します。

そして、最後にターゲットへのアピール方法や広告の内容のなど、具体的な表現方法を検討していきます。

 

<h2>リブランディングをするときのポイント</h2>

最後にリブランディングの際に注意したいポイントについてご紹介します。

リブランディングは、メリットも大きいですが、新しいブランドを考える時よりも慎重に考えていく必要があります。なぜならステークホルダーを抱えた状態で新たな施策に出るという挑戦的な戦略にあたるからです。

そうした中でまず大事なのは、自社のブランドを正しく理解し、客観的視点で再認識することです。リブランディングに成功をしている企業の事例を見るのはもちろん大切ですが、成功したブランドを単に模倣するだけでは、適切なブランディングはできません。従来のブランディングが満足いく結果にならなかったとしても、どのような点に不満があるのかを明確にしておく必要があります。単に商品パッケージやWebサイトのビジュアルだけに評価が偏っているわけではありません。徹底的に自社のブランド資産や経営資産を見直してこそ、企業の個性が際立ち、リブランディングの方向性が見えてくるでしょう。

 

<h2>まとめ</h2>

リブランディングは、今までのブランドを見直し、ブランドを再定義する活動です。長年経営しているものの、反応があまり良くない、ターゲットからの反応が少ないなど、ブランドに対して問題を抱えている方はぜひ試してみてはどうでしょうか。