ブランディング

ブランディングの持つ効果とは?強いブランドが持つ優位性「考慮集合」について

ここではブランディングの効果による優位性の一つとして、「考慮集合」を取りあげます。

強いブランドほど、顧客の考慮集合に入りやすくなり、選択されやすくなります。また、消費者が情報の検索を行うとき、よく知っているブランドほど、自分のニーズを満たしてくれると考える傾向があります。

では、具体的に「考慮集合」の内容について掘り下げていきたいと思います。

Contents

強いブランドが持つ優位性「考慮集合」とは?

あなたが外出先で軽くハンバーガーを食べたい時に、まずはどのような店が思い浮かびますか?

金銭的な状況や場所によって思い浮かぶものは違いますが、マクドナルドを候補に入れる方は多いのではないでしょうか?

これこそ、まさに「考慮集合」がもたらす効果です。自身の商品やサービスを選択してもらう際に、この「考慮集合」に入るか否かによって、勝負が分かれると言っても過言ではありません。

ブランドにとって「考慮集合」の効果が重要視される背景

顧客は想像以上に瞬時に物事を判断します。それは脳にある膨大なデータベースから、ほぼ無意識にショートカットし、その中から適したものを検討し選択するからです。毎回全ての情報について精査していることは有り得ないと言っても過言ではないでしょう。

従って、まずはこのショートカットされた中に入ることによって、取捨選択のテーブルに乗る必要があります。これは、様々な商品やサービスが溢れかえる現代だからこそ、競争が激化してると言えます。

ブランドを活用して「考慮集合」に入る

強いブランドであればこの「考慮集合」に入りやすくなります。それは、「あるブランド=〇〇」と言う強いブランドイメージが形成されているからです。

”マクドナルド=安価なランチを提供するハンバーガーショップ”

と言う強いブランドイメージが認識されているため、ハンバーガーを選ぶ際に無意識のショートカットの中で「考慮集合」に残ることができるのです。

また、このブランドの認知が進むことによって、顧客は自分のニーズを満たしてくれると考える傾向があるとも言われています。

ブランドの「考慮集合」の力を有効的に使うために

「考慮集合」の力は、事業に対して勝負の分かれ目と言っても過言ではないですが、一方で膨大なリソースを持つものが勝つのではないかと思われますが、そうではありません。

リソースが小さくても、この「考慮集合」を上手く使うことによって、優位に戦うことができるのです。

選択と集中がブランドの「考慮集合」を導く

先程のマクドナルドの例で言うと、「外出先で軽くハンバーガーを食べたい」でしたが、これが「渋谷でちょっとリッチなハンバーガーを静かに食べたい」の場合、どういうことが起こるでしょうか?

この場合、マクドナルドは「考慮集合」から外れるケースも多くなるかと思います。

そこで「考慮集合」に入るポジションをとる事によって、優位に戦うことができます。

これは、より細分化されたカテゴリで強いブランドを形成する事によって、世界的大企業に打ち勝つこともできることを示します。

コーヒーブランド、スターバックスとルノワールの「考慮集合」

出典:https://www.ginza-renoir.co.jp/renoir/

スターバックスに対してのルノワールの例が、まさに好例です。

「友人とゆっくりくつろぎたい」場合、スターバックスが「考慮集合」に選ばれることは多いでしょうが、

「取引先とゆっくり商談がしたい」場合、スターバックスを「考慮集合」に含むことは減り、ルノワールを「考慮集合」に入れることが多いのではないでしょうか。

このポジショニングの違いによって、ルノワールは「考慮集合」の恩恵を大きく受けていると考えられます。

自身のブランドのポジショニングを考える

では、どのようにして自身のブランドのポジションを取れば良いのでしょうか?これには、あらゆるマーケティング手法やUX的アプローチを用いて決定する必要があります。

業態や提供するものやサービスによって違い、一概には言えませんが、reiroでは、BtoBモデルなど競合環境の変化度合いが少なく、リードタイムやスキームが重い場合は、マーケティング的手法(STPなど)。

BtoCモデルで変化度合いが大きく、顧客とのコミュニケーションが密接な場合は、デザイン志向やUX的アプローチを提案しております。

ここについては、また別記事で言及したいと思います。

まとめ

強いブランドには「考慮集合」による強烈な恩恵を受けることができます。これは小さなブランドでもブランディングを徹底する事によって、「考慮集合」に入ることができます。

さらに言うと、大手ほど動きが重くマスに対してブランド形成する必要があるため、動きが素早く選択集中できる小さい事業ほど大手に負けない強固なブランドの醸成ができます。

「考慮集合」を上手く使うため、積極的なブランディングを推進することをお勧めいたします。