一昔前までは、農産物は売れば売れる。そういう時代でした。
しかし、現在は外国産の安価な商品も流入し、農産物に求められる価値観も変化してきました。
そういった状況の中で、農業にもブランディングが求められているのです。
Contents
農業の現状~なぜブランディングが必要なのか~
最近では「無農薬野菜」「オーガニック食品」という言葉をよく耳にするようになってきました。
このことからもわかるように、消費者の健康意識や安全性への関心は高まっています。
以前では価格で決めていた野菜の購入も、「誰がつくっているのか?」「農薬は使っているのか?」「どんな想いでつくっているのか?」ということまで参考にして購入する人が増えてきたのです。
農業に関わる人の想い、品種のこだわりなど、様々なものがブランドの要素になります。
これらの要素は、ブランディングによって磨きをかけることができるのです。
農業ブランディングの戦略
農家によって扱っている農産物も違えば、顧客も異なるため、戦略も様々です。一例として、次のようなブランディング戦略を紹介します。
農業ブランディング戦略①~市場担当者と話す~
ブランディングに着手する時に、農産物を高く購入したいと考えている、市場の買参人、店舗経営者のニーズが高いことに注目します。この場合は、これらのニーズがある人たちに情報を届けるため、市場担当者などの協力が必要になるのです。直販を自分で開拓するのは、様々なコストがかかってしまうことが多いからです。
「インサイトとは?ブランド戦略で必須な消費者インサイトとニーズの違い」はこちら
農業ブランディング戦略②~ウェブサイトの作成~
魅力的な農産物を、消費者に良く知ってもらえる手段としてウェブサイトの作成が一例として挙げられます。今や、インターネットは誰でもアクセスできる時代。ウェブサイトを通じて、こだわりや強みなどをアピールすることは効果が見込めるでしょう。
農業ブランディング戦略③~認証取得や賞レース~
農産物の価値を表すものとして、一番わかりやすいと考えられるのが、有機JASのような認証を取得したり、○○金賞などの賞を取得することです。
それによって、メディアに取り上げられることもあり、また消費者の信頼度も高まるでしょう。
農業ブランディング戦略④~パッケージつくり~
梱包をすべてオリジナルデザインに変えると、コストがかかってしまいますが、一部分のデザインやシールをつくるなど工夫することで、農産物を手に取る時間以外も顧客に楽しんでもらうことができます。
まとめ
農業へのブランディングに最初は馴染みのないと思った方も、農業にこそブランディングが求められていることが見えてきたかと思います。この記事が農業ブランディングをはじめるきっかけになれたら幸いです。