マーケティング

企業を未来へと導く、良いビジョンと悪いビジョンとは?

皆様の企業ではビジョンを設定していますか?
ビジョンは企業の旗印ともいえます。ビジョンを正しく設定することによって、事業戦略やブランドにブレがなくなり、正しい未来へと導いてくれます。

しかし、誤ったビジョンの設定を行うと、事業やブランドにブレが生じたり、企業の可能性を自ら無くしてしまう恐れもあります。

ここでは、良いビジョンと悪いビジョンについてご紹介します。

Contents

そもそもビジョンとは?

ビジョンは、未来や最終結果のイメージを指します。ビジョンを設定することによって、従業員をはじめとした事業に関わる全ての人の未来像が一致し、ブレのない推進力が生まれます。事業のダイナミックさや生き死にを左右する、重要なものと捉える必要があります。

また、ビジョンは頻繁に変えるものではありません。掲げた企業の旗印をコロコロと変えては、かえって混乱を生みます。企業の全てをかけて取り組む価値があること、存在意義を設定することが重要です。

ビジョンとミッションの違い

ビジョンが「船の旗印」とするのであれば、ミッションは「船の舵」です。
また、ミッションはその名の通り「使命」と言えるため、経営活動の根本とも言えます。ミッションがない事業はありえなく、足下で必ず成し遂げなければなりません。

言い換えると、

ミッション→今成し遂げなければならない使命

ビジョン→企業が生涯をかけて目指すべき姿

となります。

どちらが大事なの?という声も聞きますが、役割がはっきりと違うためどちらも重要と言えます。ただし、スタートアップの場合、目下取り組んでいることが企業の目指す姿とも捉えられるので、シード期の場合はミッションのみでも良いケースがあるとお伝えしています。

いずれにせよ、設定した上で、組織全体がビジョン及びミッションを理解していることが重要となります。

良いビジョンと悪いビジョンとは?

では、ここで良いビジョンと悪いビジョンについて言及します。

①曖昧ではなく、はっきりと思い描けるイメージ

良いビジョンは曖昧ではなく、はっきりとイメージが持てます。聞くだけで従業員がワクワクし、やる気の源となるようなビジョンが理想型と言えます。逆に悪いビジョンは、他者と代わり映えがなく、曖昧な設定をしていることが多いです。聞いただけでは理解できない、もしくはどの事業にも当てはまるような言葉では、いつまで経っても社内に浸透しないと言えるでしょう。

②なくしたいものではなく、作り出したいものに焦点を置く

世の中に価値を生み出し続けることが、企業の本質です。ビジョンも同様で、作り出したいものに焦点を置くことが重要です。新たなものや価値を生み出すことを明文化することによって、本質的に事業に取り組むことができます。

一方で無くしたいものをビジョンに設定するとどうなるでしょうか?物事を作り出し続けることは可能ですが、無くし続けることはいつか枯渇してしまうため不可能です。

ですので、状況変化が起きたときに、事業のやるべきことを見失う恐れがあります。

③最終結果に到達するまでのプロセスではなく、最終結果そのものに焦点を置く

上記の通り、ビジョンは企業の未来の姿です。到着するまでのプロセスをビジョンに掲げてしまうと、未来がやってくることなく目標達成してしまうことになります。

また、最終結果を想像できず、プロセスこそを最終結果と錯覚してしまう場合があります。これは、マーケティングマイオピアと呼ばれ、近視眼的な価値観を産んでしまい、事業の可能性を狭めてしまいます。

ビジョンではあくまでも企業の最終結果そのものに焦点を置くことを心がけましょう。

まとめ

ワクワクするようなビジョンを設定することは容易ではありません。しかし、正しくビジョンを設定することによって、社内の意識のブレや無駄なコミュニケーション工数を減らす役割があり、様々なシーンに効果が出てきます。また、強い共感性を生むことによって、採用活動にもプラスに働きます。

ビジョンの設定が遅れると、社内への浸透も難しくなり、マネジメントに支障が出ます。
ですので、なるべく事業の最初期にビジョンを立てることをお勧めします。