ブランディングの費用相場は?施策別の料金目安と予算の決め方を徹底解説
「ブランディングを始めたいが、いくらかかるのかわからない」——これは多くの企業が最初にぶつかる壁です。ブランディングの費用は、依頼する施策の種類や範囲、パートナー企業の規模によって大きく異なります。本記事では、ブランディングに関わる費用の全体像を施策別に整理し、予算の立て方から費用対効果の考え方まで徹底解説します。
ブランディングは一過性のコストではなく、企業の成長を支える「投資」です。適切な予算設計ができれば、ブランド力の向上を通じて売上や採用、企業価値の向上につなげることが可能です。株式会社レイロでは、企業規模やフェーズに合わせた最適なブランディング支援を提供しています。
Contents
ブランディング費用の全体像|何にいくらかかるのか
ブランディングの費用は、大きく「戦略策定」「クリエイティブ制作」「運用・浸透」の3フェーズに分類できます。全体を俯瞰することで、自社に必要な投資領域が明確になります。
戦略策定フェーズの費用
ブランド戦略の策定は、ブランディング全体の土台となるプロセスです。市場調査、競合分析、ターゲット設定、ブランドコンセプトの開発、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定などが含まれます。
戦略策定の費用は、プロジェクトの規模や調査の深さによって異なりますが、中小企業向けで100万〜300万円、大企業向けの包括的なプロジェクトでは500万〜1,000万円以上になることもあります。この段階の投資を省くと、後工程のクリエイティブが「見た目だけ」のものになり、ブランドとしての一貫性が失われるリスクがあります。
クリエイティブ制作フェーズの費用
戦略に基づいてロゴ、Webサイト、パッケージ、ブランドガイドラインなどの制作を行うフェーズです。視覚的・言語的なブランドの表現を具体化する工程であり、多くの企業がまずイメージする「ブランディング費用」はこの部分に該当します。
運用・浸透フェーズの費用
ブランドを「作って終わり」にしないための投資です。インナーブランディング(社内浸透)、SNS運用、コンテンツマーケティング、ブランド監査など、継続的なブランド管理に関わる費用が含まれます。月額10万〜50万円程度の継続契約が一般的です。
施策別のブランディング費用相場
ブランディングを構成する主要な施策ごとに、費用の目安を解説します。
ロゴデザインの費用
ロゴはブランドの「顔」であり、最も認知される要素です。費用はデザイン会社の規模や実績、納品物の範囲によって大きく変わります。
フリーランスに依頼する場合は5万〜30万円程度、中小規模のデザイン会社では30万〜100万円、ブランディング会社による戦略的なロゴ開発では100万〜300万円が一般的です。ロゴ単体の制作と、ブランド戦略に基づくロゴ開発では、プロセスも成果物も大きく異なります。
CI/VI(コーポレート・アイデンティティ)の費用
CI/VIは企業のアイデンティティを視覚体系として整理する施策です。ロゴだけでなく、カラーパレット、タイポグラフィ、デザインシステム、ブランドガイドライン一式を含みます。
中小企業向けのCI/VI開発で200万〜500万円、大企業やグループ全体の統一には500万〜2,000万円以上かかることもあります。CI/VIは一度整備すれば5〜10年使える資産であるため、長期視点でのコストパフォーマンスは非常に高い施策です。
Webサイト制作(ブランドサイト)の費用
ブランドの世界観を体現するWebサイトの制作費用は、規模とこだわりによって幅があります。コーポレートサイトのリニューアルで200万〜500万円、ブランドサイトとして戦略設計から行う場合は500万〜1,500万円程度が目安です。
CMSの選定、レスポンシブ対応、撮影費用、コピーライティングなども含めると、想定以上に費用が膨らむことがあるため、事前にスコープを明確にすることが重要です。
ブランドコンサルティングの費用
ブランド戦略のコンサルティングは、プロジェクト型と顧問型に分かれます。プロジェクト型は特定の課題解決に向けて3〜6ヶ月で実施し、200万〜800万円が一般的です。顧問型は月額20万〜80万円で継続的にブランド管理をサポートします。
コンサルティングの価値は「何を作るか」を決める工程にあります。この段階で方向性を誤ると、制作費用がすべて無駄になる可能性があるため、最も慎重に選ぶべき投資先です。
その他の施策の費用目安
ネーミング開発は30万〜150万円、ブランドムービー制作は100万〜500万円、パッケージデザインは1アイテムあたり30万〜100万円、ブランドブック制作は50万〜200万円が目安です。それぞれの施策が独立しているのではなく、ブランド戦略に基づいて統合的に展開することで、投資効果が最大化されます。
ブランディング費用に差が出る5つの要因
同じ「ロゴ制作」や「Webサイト構築」でも、費用が何倍も異なることがあります。その背景にある5つの要因を理解することで、見積もりを正しく比較できるようになります。
要因①:戦略工程の有無
デザインだけを行うのか、市場調査やブランド戦略の策定から行うのかで、費用は大きく変わります。戦略工程を含むプロジェクトは費用が高くなりますが、ブランドの方向性が明確になるため、結果的に手戻りが減り、トータルコストは抑えられることが多いです。
要因②:パートナー企業の規模と実績
大手広告代理店、ブランディング専門会社、デザイン事務所、フリーランスなど、パートナーの種類によって費用感は異なります。重要なのは「高い=良い」ではなく、自社の課題とフェーズに合ったパートナーを選ぶことです。
要因③:成果物の範囲とクオリティ
ロゴ1案の納品と、複数案の提案+ブランドガイドライン+各種展開物のデザインでは、当然費用が異なります。見積もり時に「何が含まれるか」を明確にすることが、後のトラブルを防ぎます。
要因④:社内の体制と関与度
クライアント側にブランディングの知見がある担当者がいるか、経営層が意思決定に参加するかによって、プロジェクトの進行速度と費用が変わります。社内の巻き込みが弱いと、修正回数が増え、結果的にコストが上がる傾向があります。
要因⑤:スケジュールの余裕
短納期のプロジェクトは特急料金が発生することがあります。ブランディングは中長期的な取り組みであるため、十分な検討期間を確保することが、品質とコストの両面で有利です。
ブランディング予算の決め方|3つのアプローチ
「いくらかけるべきか」は企業によって異なりますが、予算を決めるための3つの考え方を紹介します。
アプローチ①:売上比率で考える
一般的に、ブランディングへの投資は年間売上の3〜10%が目安とされています。BtoC企業やスタートアップは売上比率が高く、BtoB企業や老舗企業は比較的低い傾向があります。ただし、リブランディングや新規ブランド立ち上げのタイミングでは、一時的に高い投資が必要になることもあります。
アプローチ②:課題ベースで考える
「採用が苦戦している」「競合との差別化ができていない」「社内の一体感がない」など、具体的な課題から逆算して予算を組む方法です。課題を明確にすることで、必要な施策とその優先順位が見えてきます。
アプローチ③:フェーズ別に段階投資する
すべてを一度に行うのではなく、フェーズを分けて投資する方法です。まず戦略策定とCI/VI開発に集中し、次にWebサイト、その後にSNSやコンテンツマーケティングへと展開します。この方法なら、各フェーズの成果を検証しながら次の投資を判断できます。
ブランディングの費用対効果をどう測るか
ブランディングは効果が見えにくいと言われますが、適切なKPIを設定すれば測定は可能です。
短期的に測定できる指標
ブランド認知度調査、Webサイトのアクセス数・滞在時間の変化、SNSのフォロワー数やエンゲージメント率、採用応募数の変化などが挙げられます。リブランディング前後での比較が基本となります。
中長期的に測定できる指標
顧客獲得コスト(CAC)の変化、リピート率・LTV(顧客生涯価値)の向上、価格プレミアム(同業他社と比較して高価格でも選ばれるか)、従業員の定着率やエンゲージメントスコアなどが中長期的な評価指標です。
「見えないコスト」を意識する
ブランディングに投資しないことで生じる「見えないコスト」も考慮すべきです。ブランド力のない企業は、広告宣伝費が高止まりし、価格競争に巻き込まれ、採用コストも上がります。ブランディングへの投資は、これらの「見えないコスト」を下げる効果があります。
ブランディング費用を抑えるためのポイント
限られた予算でも効果的なブランディングを実現するためのポイントを紹介します。
目的とゴールを明確にする
「なんとなくブランディングしたい」では、スコープが膨らみ費用が増大します。「1年後にブランド認知度を〇〇%上げる」「採用応募数を2倍にする」など、具体的なゴールを設定することで、必要な施策を絞り込めます。
RFP(提案依頼書)を作成する
複数のパートナー企業に相見積もりを取る際、RFPを用意することで、比較しやすい提案を受けられます。RFPには、プロジェクトの背景、目的、予算感、スケジュール、期待する成果物を記載します。
段階的に実施する
前述のフェーズ別投資と同様に、一度にすべてを行わず、優先度の高い施策から着手することで、初期投資を抑えられます。まずは戦略策定とロゴ・CI/VIの整備から始め、Webサイトや各種ツールは次のフェーズで展開するのが効率的です。
社内リソースを活用する
すべてを外注する必要はありません。社内にデザイナーやマーケティング担当がいる場合、戦略の方向性はコンサルティング会社に依頼し、制作の一部を社内で行うハイブリッド型も有効です。
よくある質問(FAQ)
ブランディングの費用相場はどのくらいですか?
ブランディングの費用は施策の範囲によって大きく異なります。ロゴ制作は5万〜300万円、CI/VI開発は200万〜2,000万円、ブランド戦略コンサルティングは200万〜800万円が一般的な相場です。中小企業のブランディングプロジェクト全体では、300万〜1,000万円程度が目安となります。
ブランディングにかける予算の目安はありますか?
一般的に年間売上の3〜10%がブランディング投資の目安とされています。ただし、新規ブランドの立ち上げやリブランディングのタイミングでは、一時的に売上の10%以上を投資するケースもあります。重要なのは、課題と目的に基づいて優先度の高い施策から段階的に投資することです。
ブランディング会社とデザイン会社の違いは何ですか?
デザイン会社は主にロゴやWebサイトなどの「制作」を担います。一方、ブランディング会社は市場調査、ブランド戦略の策定、ブランドアイデンティティの開発から制作、浸透施策まで一貫して支援します。「何を作るか」から「なぜ作るか」までカバーするのがブランディング会社の特徴です。
小規模な会社でもブランディングは必要ですか?
はい、むしろ中小企業やスタートアップこそブランディングが重要です。限られたリソースで効率的に認知度を高め、価格競争に巻き込まれずに選ばれる存在になるためには、明確なブランド戦略が不可欠です。予算が限られている場合でも、まずはブランドの核となるMVVやCI/VIの整備から始めることをおすすめします。
ブランディングの効果はいつ頃から現れますか?
ブランディングの効果は施策によって異なりますが、Webサイトのアクセス増加やSNSの反応は3〜6ヶ月程度で変化が見え始めます。ブランド認知度の向上や顧客ロイヤルティの改善といった本質的な効果は、1〜2年の継続的な取り組みを経て実感できることが多いです。長期的な視点で取り組むことが重要です。
まとめ
ブランディングの費用は施策の種類や範囲によって大きく異なりますが、重要なのは「コスト」ではなく「投資」として捉えることです。適切な戦略に基づくブランディングは、広告費の削減、価格プレミアムの獲得、採用力の向上など、長期的に大きなリターンをもたらします。
まずは自社の課題を明確にし、優先度の高い施策から段階的に取り組むことで、限られた予算でも効果的なブランディングが実現できます。
ブランディングの費用や進め方についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。株式会社レイロでは、企業規模やフェーズに合わせた最適なブランディング支援を提供しています。
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