イラスト制作費用の相場|Web・パンフレット・パッケージ用途別の料金と依頼先別の違い、著作権・二次利用の注意点
企業がイラストを外注する際の費用相場を、アイコン・スポット・メインビジュアル・図解・パッケージ用など用途別に解説。依頼先別の違い、著作権・二次利用料の注意点、ブランドとテイストを揃える方法まで整理します。
📌 この記事のポイント
- 1点あたりの目安はアイコン3千〜2万円/スポットイラスト1万〜5万円/メインビジュアル5万〜50万円/図解・インフォグラフィック3万〜30万円。用途と描き込み量で大きく変わる
- 費用は「点数」「テイスト統一の難易度」「修正回数」「利用範囲」の4要素で決まる。単価だけで比較しない
- 依頼先はスキルマーケット・クラウドソーシング/フリーランス/イラスト制作会社/デザイン・ブランディング会社の順に、単価と同時にディレクションの厚みが増す
- 著作権は原則イラストレーターに残る。媒体・期間・地域の利用範囲、二次利用料、著作者人格権の不行使を契約で明確にする
- 複数の媒体で使うなら、トーン&マナーやイラストガイドラインを先に決めるとテイストのブレと追加費用を防げる
「サービスサイトのリニューアルに合わせて、説明用のイラストを10点ほど作りたい」。広報やマーケティングの担当者がイラスト制作の見積を取ると、1点3,000円のスキルマーケットから、一式80万円のデザイン会社まで幅広い金額が並びます。同じ「イラスト10点」なのに、なぜここまで差が出るのでしょうか。
イラストの費用差は、絵の上手さだけでなく、用途の設計・テイストの統一・利用範囲の取り決めを誰がどこまで担うかで生まれます。単発のアイコンを数点描いてもらうのと、Webサイト・会社案内・展示会ツールで横断的に使うイラスト群を設計するのとでは、必要な工程がまったく異なります。
本記事では、Webサイト、会社案内、パッケージ、広告、SNS、図解などで使う業務用イラスト全般の制作費用を扱います。企業キャラクター(マスコット)の開発や商標登録は別の検討が必要になるため、企業キャラクター制作費用の相場をご覧ください。
本記事の監修:株式会社レイロ ブランドディレクター/ブランディング・デザイン支援200件以上/MVV策定、CI・VI開発からWebサイト・パッケージ・販促ツール・イラストを含むグラフィック制作までをブランド設計と一体で手がけるクリエイティブファーム
1. 用途別のイラスト制作費用の相場
イラストの単価は、まず「何に使うか」で大きく変わります。以下は一般的な市場相場で、1点あたりの目安です。
| 用途・種類 | 1点あたりの目安 | 主な使い道・特徴 |
|---|---|---|
| アイコン | 3,000円〜2万円 | Webのナビゲーション、サービス一覧、資料の見出し。セット発注で単価が下がりやすい |
| スポットイラスト(カット) | 1万〜5万円 | 記事・LP・パンフレットの挿絵。人物1〜2人程度、背景なし |
| 人物イラスト(全身・複数人) | 2万〜10万円 | 採用サイト、サービス利用シーン。人数・ポーズ・背景で変動 |
| メインビジュアル | 5万〜50万円 | Webのファーストビュー、ポスター、キービジュアル。背景込み・描き込み多め |
| 図解・インフォグラフィック | 3万〜30万円 | 仕組みの説明、サービスフロー、数値の可視化。構成設計の有無で差が大きい |
| パッケージ用イラスト | 10万〜80万円 | 商品パッケージ、ラベル。印刷再現・量産展開を考慮した設計が必要 |
| 地図・イラストマップ | 3万〜30万円 | 店舗案内、観光マップ、工場・施設案内。範囲と情報量で変動 |
| 似顔絵・社員イラスト | 5,000円〜3万円 | 社員紹介、名刺、SNSアイコン。人数分の統一が必要 |
単価が変わるのは「描き込み」と「設計」
同じ人物イラストでも、線画のみのシンプルなタッチと、陰影や質感まで描き込むタッチでは制作時間が数倍違います。また図解やインフォグラフィックは、何をどの順番で伝えるかの構成をイラスト側で考えるか、発注側が下書きを用意するかで金額が大きく変わります。ラフ構成まで依頼する場合は、上表の上限寄りで見積もるのが無難です。
パッケージ用は「印刷と展開」が加わる
パッケージ用のイラストは、店頭で他社商品と並んだときの視認性や、シリーズ展開・味違いへの横展開を見越して設計します。印刷時の色の再現、版の数、ラベルサイズへの調整も必要になるため、Web用より高くなる傾向があります。パッケージ全体の費用感はパッケージデザインの費用相場で解説しています。
2. 点数・テイスト統一・修正回数で費用が変わる仕組み
イラストの見積は「単価×点数」に見えますが、実際には次の4要素が掛け合わさって総額が決まります。
| 要素 | 費用への影響 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| 点数 | 点数が増えるほど1点単価は下がりやすい。ただし総額は増える | 最初にまとめて発注するか、都度追加か |
| テイスト統一 | 複数点を同じタッチで揃える場合、最初の「基準イラスト」に費用がかかる | テイスト案の提出数(1案か複数案か) |
| 修正回数 | ラフ段階・清書段階でそれぞれ回数が決まっていることが多い | 回数超過時の追加単価、清書後の大幅修正の扱い |
| 利用範囲 | 媒体・期間・地域が広いほど、使用料が上乗せされる | Webのみか、印刷物・広告・パッケージにも使うか |
最初の1点に費用が集中する
イラストを複数点まとめて発注する場合、最初の1〜2点でテイスト(線の太さ、色数、人物の頭身、陰影の有無)を確定させる工程に時間がかかります。テイストが決まれば以降の制作は効率的になるため、見積では「テイスト設計費」や「初回制作費」として別立てされることもあります。
修正は「ラフ段階」で出し切る
清書(色付け・仕上げ)に入ってからの構図変更は、ほぼ描き直しになります。ラフの段階で構図・人物の動き・持ち物などの指摘をまとめて出すことが、追加費用を防ぐ最も確実な方法です。社内の確認者が多い場合は、ラフ確認の時点で関係者全員の意見を集約しておきましょう。
3. 依頼先別の相場と違い
イラスト制作の依頼先は、大きく5種類に分かれます。
| 依頼先 | 費用の目安 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| クラウドソーシング | 1点3,000円〜3万円 | 多数の提案から選べる。コンペ形式も可能 | 品質と納期のばらつき。利用範囲や権利の確認は自分で行う |
| ココナラ等スキルマーケット | 1点3,000円〜5万円 | 作風が事前にわかり、価格が明示されている | 商用利用・二次利用がオプション扱いのことが多い |
| フリーランスのイラストレーター | 1点1万〜30万円 | 作家性の強いタッチ、直接やりとりで柔軟 | 図解の構成やディレクションは発注側が担う前提のことが多い |
| イラスト制作会社 | 1点2万〜50万円/一式20万〜200万円 | 複数人体制で大量点数・短納期に対応。進行管理が安定 | 媒体全体の設計やブランド整合は別途相談が必要な場合も |
| デザイン・ブランディング会社 | 一式30万〜300万円 | 媒体設計、テイストのルール化、レイアウトまで一体で対応 | 単価は高め。イラスト単体の発注には向かないこともある |
依頼先の選び分け
用途と点数が明確で、社内にディレクションできる人がいるなら、スキルマーケットやフリーランスで費用を抑えられます。数十点規模で納期が厳しい、複数のタッチを使い分けたい場合は、イラスト制作会社の体制が活きます。
一方、Webサイト・会社案内・展示会ツール・パッケージなど複数の媒体でイラストを使い、ブランドの印象を揃えたい場合は、デザイン・ブランディング会社が向いています。イラストを描く工程だけでなく、「どこにどんなイラストを使い、写真とどう使い分けるか」から設計できるためです。依頼先選定の考え方はブランディング会社の選び方でも整理しています。
4. 著作権・利用範囲・二次利用料の注意点
イラスト外注で最もトラブルになりやすいのが権利の扱いです。費用を払えば自由に使えると考えがちですが、著作権は原則として描いたイラストレーターに残ります。
利用範囲は「媒体・期間・地域」で決める
多くの契約では、イラストの使用を許諾する範囲を次のように定めます。
- 媒体:Webサイトのみ、印刷物、広告、パッケージ、SNS、動画、グッズなど
- 期間:1年間、キャンペーン期間中、無期限など
- 地域:国内のみ、海外展開を含むかどうか
「Webサイト用」として買ったイラストを、後から会社案内やパッケージ、広告に転用すると、二次利用料が発生するのが一般的です。二次利用料は当初の制作費の数十%〜同額程度が目安ですが、契約や作家によって大きく異なります。将来の展開が見えている場合は、最初から利用範囲を広めに設定したほうが総額は抑えられます。
著作権譲渡と著作者人格権の不行使
ロゴのように自社の資産として長く使い、改変や商標登録も想定するイラストは、著作権譲渡を契約に盛り込みます。譲渡する場合は、制作費とは別に譲渡料が加算されることもあります。
あわせて重要なのが著作者人格権の不行使です。著作者人格権は譲渡できない権利で、作品の改変や氏名表示に関わります。社内でトリミングや色変更、別のレイアウトへの組み込みを行う予定があるなら、「著作者人格権を行使しない」旨を契約に明記しておきましょう。契約の具体的なチェック項目はブランディング業務委託契約のチェックポイントで解説しています。
AI生成イラストの扱い
近年は画像生成AIを使ったイラストも増えています。費用を抑えられる一方で、次の点に注意が必要です。
- 著作権の帰属が不明確:AIのみで生成した画像は、日本の現行の考え方では著作物と認められない可能性があり、独占的な権利を主張しにくい
- 既存作品との類似リスク:学習データ由来で他者の作品に似てしまう可能性がある
- 使用ツールの規約:商用利用の可否や、生成物の権利の扱いはツールごとに異なる
外注先がAIを使用するかどうか、使う場合は工程のどこまでか(アイデア出しのみか、最終成果物にも使うか)を発注時に確認し、契約書にも記載しておくのが安心です。AIの業務活用全般は生成AIマーケティング完全ガイドも参考になります。
イラストの利用範囲や権利の整理、どの依頼先に頼むべきかでお悩みの場合は、無料相談をご利用ください。使う媒体と予算に応じた進め方を一緒に整理します。
5. テイストをブランドと揃える方法
イラストは写真よりも表現の幅が広いぶん、発注ごとにタッチがバラバラになりやすい素材です。採用サイトは水彩風、サービス紹介はフラットデザイン、展示会パネルはリアルタッチ、という状態では、ブランドの印象が分散してしまいます。
トーン&マナーを先に決める
イラストのテイストは、ブランドの人格や伝えたい印象から逆算して決めます。たとえば「誠実で親しみやすい」ブランドなら、柔らかい線と落ち着いた色数の少ないタッチ、「先進的で信頼できる」なら、幾何学的でシャープなフラットイラスト、といった具合です。ロゴ・カラー・フォントとの相性も合わせて確認します。ロゴとの整合を重視する場合はロゴデザインの費用相場も参照してください。
イラストガイドラインを作る
複数のイラストレーターや制作会社に発注する可能性があるなら、次の項目をまとめたイラストガイドラインを用意しておくと効果的です。
| 項目 | 定める内容の例 |
|---|---|
| タッチ | 線の有無と太さ、塗り(ベタ・グラデーション・テクスチャ)、陰影の有無 |
| カラー | ブランドカラーからの使用色、肌・髪の色の幅、背景色 |
| 人物 | 頭身、表情の付け方、服装、多様性への配慮(性別・年齢・国籍の偏り) |
| 構図 | 余白の取り方、トリミングの可否、写真との併用ルール |
| NG例 | 使ってはいけない表現、競合と似やすいタッチ |
ガイドラインは、ブランド全体のルールの一部として位置付けると運用しやすくなります。作り方はブランドガイドラインとは、媒体をまたいで印象を揃える考え方はブランドの一貫性とはで詳しく解説しています。
6. 発注の流れと見積の読み方
一般的な発注の流れ
| フェーズ | 期間の目安 | 主な作業 |
|---|---|---|
| ① ヒアリング・要件整理 | 1週間前後 | 用途、点数、サイズ、利用範囲、納期、参考イメージの共有 |
| ② テイスト案 | 1〜2週間 | 基準となる1〜2点のテイスト提案、方向性の決定 |
| ③ ラフ制作・確認 | 1〜2週間 | 全点のラフ(構図・ポーズ)提出、修正指示 |
| ④ 清書・仕上げ | 1〜3週間 | 色付け・描き込み、細部の修正 |
| ⑤ 納品 | 数日 | 指定形式(AI・PSD・PNG・SVGなど)でのデータ納品 |
点数が10点前後なら、全体で1〜2ヶ月が目安です。Webサイトや会社案内の制作スケジュールに組み込む場合は、イラストの確定がレイアウトの前提になるため、早めに着手しましょう。全体の進行管理はブランディング案件の進行管理が参考になります。
見積で確認する6項目
- 単価と点数:1点ごとの単価か、一式か。追加1点あたりの単価はいくらか
- テイスト案の数:複数案から選べるか、1案のみか
- 修正回数:ラフ・清書それぞれ何回まで含むか、超過時の費用
- 納品形式:ベクターデータ(AI・SVG)やレイヤー付きデータが含まれるか。後から社内で色やサイズを調整するなら必須
- 利用範囲と権利:媒体・期間・地域、二次利用料、著作権譲渡・人格権不行使の有無
- AI使用の有無:制作工程で生成AIを使うかどうか
特に納品形式は見落とされがちです。PNGなどの画像データのみでは、Webと印刷物で解像度が足りなかったり、配色の微調整ができなかったりします。
イラスト外注のよくある失敗例
失敗1:Web用で発注し、後から印刷物に転用して追加費用
サイト用に安価で発注したイラストを会社案内やパンフレットにも使おうとしたところ、二次利用料と高解像度データの再作成費が発生した、というケースです。印刷物の費用感は会社案内・パンフレット制作費用の相場やポスター・チラシ制作費用の相場をご覧ください。
失敗2:都度発注でテイストがバラバラに
必要になるたびに別のイラストレーターへ依頼した結果、サイト内で人物の頭身や色味が揃わず、統一感のない印象になってしまうケースです。
失敗3:清書後に「イメージと違う」
ラフ段階で十分に確認しないまま進め、仕上がりを見てから構図変更を求めた結果、追加費用と納期遅延が発生します。
失敗4:図解の中身が整理されていない
伝えたい内容が社内で固まらないまま図解を依頼し、イラストレーターが内容を推測して描いたため、説明として成立しなかったケースです。図解は情報の整理(何を・どの順で伝えるか)を先に決めることが前提です。
失敗5:権利の確認不足
スキルマーケットで購入したイラストを広告に使ったところ、商用利用の範囲外だったと後から判明するケースもあります。購入前に利用規約とオプションを確認しましょう。
7. イラスト制作会社の選び方
依頼先の種類を決めたら、個別の会社やイラストレーターを次の観点で比較します。
観点1:用途に近い実績があるか
ポートフォリオを見るときは、絵の上手さだけでなく、自社と近い用途(Web、パンフレット、パッケージ、図解など)での実績を確認します。図解が得意な人とキービジュアルが得意な人は、必ずしも一致しません。
観点2:テイストの幅と再現性
複数点を同じタッチで揃えられるか、ブランドに合わせてタッチを調整できるかを確認しましょう。作家性が強いイラストレーターは魅力的ですが、ブランドに合わせた調整がしにくいこともあります。
観点3:権利と利用範囲の説明が明確か
見積や契約の段階で、利用範囲・二次利用料・著作権の扱いを自ら説明してくれる依頼先は信頼しやすいと言えます。曖昧なまま「大丈夫です」と答える場合は注意が必要です。
観点4:媒体全体を見た提案ができるか
Webサイトやパンフレットのリニューアルと同時に発注する場合は、レイアウトや写真との組み合わせまで含めて提案できるかが重要です。サイト全体の費用感はコーポレートサイト制作費用の相場、LPでの使い方はLP制作費用の相場で解説しています。
観点5:依頼内容を揃えて比較する
複数社を比較する場合は、用途、点数、サイズ、利用範囲、納期、参考イメージをまとめた依頼書を共通で渡すと、見積の比較精度が上がります。依頼書の作り方はブランディングのRFP(提案依頼書)の書き方が参考になります。
8. 活用イメージ|用途別の進め方と予算感
イラストをどのように活用するか、典型的なケースを想定して整理します(いずれも一般的な目安です)。
ケース1:BtoBサービスサイトのリニューアル
サービスの仕組みを伝える図解3点、機能紹介のアイコン12点、利用シーンのスポットイラスト5点。テイスト設計からまとめて依頼し、総額40万〜120万円程度。同じイラストを営業資料や展示会パネルにも使う前提で、利用範囲を最初から「自社の販促全般」に設定するのがポイントです。
ケース2:食品メーカーの新商品パッケージ
主力商品のメインイラスト1点と、味違い3種への展開。パッケージ・店頭POP・ECサイトでの使用を前提に、総額50万〜200万円程度。シリーズ展開を見越して、背景や色の差し替えで展開できる設計にしておくと、追加商品の制作費を抑えられます。
ケース3:採用サイト・会社案内の社員イラスト
社員紹介用の人物イラスト15人分と、働く環境を描いたメインビジュアル1点。総額30万〜100万円程度。人物の多様性や表情の付け方をルール化しておくと、入社者が増えたときにも同じタッチで追加しやすくなります。
9. reiroの類似実績
レイロでは、ブランドのコンセプト設計から、パッケージ、Webサイト、会社案内、販促ツールなどのグラフィック制作までを一貫して手がけています。たとえば酒造メーカーのパッケージやブランドサイトの制作では、商品の世界観を伝えるビジュアルの方向性を、ブランドの価値観や歴史の整理と一体で設計しました。
イラストについても、単体で描くだけでなく、どの媒体でどのように使い、写真やロゴ・タイポグラフィとどう組み合わせるかから考えることを大切にしています。テイストのルール化やイラストガイドラインの整備、利用範囲を踏まえた契約の整理まで含めてご相談いただけます。
10. よくある質問
イラスト1点だけでも依頼できますか?
可能です。スキルマーケットやフリーランスであれば、アイコンやスポットイラスト1点から、数千円〜数万円程度で依頼できるケースが一般的です。ただし今後も追加で発注する可能性がある場合は、同じ依頼先に継続して頼めるか、テイストを揃えられるかを最初に確認しておくと、後からの統一感を保ちやすくなります。
Web用に作ったイラストをパンフレットに使ってもよいですか?
契約で定めた利用範囲によります。利用範囲が「Webサイトのみ」となっている場合、印刷物への転用には二次利用料が発生するのが一般的です。また、Web用の解像度では印刷に耐えられないこともあります。複数の媒体で使う予定があれば、発注時に利用範囲を広めに設定し、高解像度やベクター形式での納品を依頼しておくと安心です。
著作権を譲渡してもらうべきですか?
ロゴに近い使い方をする、長期間にわたって改変しながら使う、商標登録を検討しているといった場合は、著作権譲渡と著作者人格権の不行使を契約に盛り込むことをおすすめします。一方、期間限定のキャンペーン用などであれば、利用許諾の範囲を明確にするだけで十分な場合もあります。譲渡には別途費用がかかることがあるため、用途に応じて判断しましょう。
AIで作ったイラストを業務で使っても問題ありませんか?
使用自体は可能ですが、AIのみで生成した画像は著作物と認められない可能性があり、他社に同じような画像を使われても独占を主張しにくい点に注意が必要です。既存作品との類似リスクや、ツールごとの商用利用規約も確認が必要です。外注する場合は、制作工程でAIを使うかどうかを事前に確認し、契約書に記載しておくと安心です。
イラストのテイストをブランドに合わせるには何を伝えればよいですか?
ブランドカラー、ロゴ、伝えたい印象(例:誠実、親しみやすい、先進的など)、想定する読者、参考にしたいイラストと避けたいイラストの例を伝えると方向性が定まりやすくなります。ブランドガイドラインがあれば共有し、ない場合はイラスト発注をきっかけに、タッチや色、人物の描き方のルールをまとめておくと、以降の発注でもテイストを揃えやすくなります。
11. まとめ|イラスト費用は「用途・テイスト・利用範囲」で決まる
業務用イラストの制作費用は、用途(アイコン・スポット・メインビジュアル・図解・パッケージなど)で単価の目安が決まり、点数、テイスト統一、修正回数、利用範囲によって総額が変わります。
判断の要点を整理します。
- 用途と点数が明確で、社内でディレクションできるならスキルマーケット・フリーランス(1点数千円〜数十万円)
- 大量点数・短納期・複数タッチが必要ならイラスト制作会社(一式20万〜200万円)
- 複数媒体でブランドの印象を揃えたいならデザイン・ブランディング会社(一式30万〜300万円)
- 利用範囲(媒体・期間・地域)・二次利用料・著作者人格権の不行使・AI使用の有無を契約で明確にする
- トーン&マナーとイラストガイドラインを先に整え、発注ごとのテイストのブレを防ぐ
イラストは、ブランドの雰囲気を言葉以上に直感的に伝える素材です。目先の単価だけでなく、どの媒体でどう使い続けるかを見据えて依頼先と契約を選ぶことが、結果的にコストを抑え、ブランドの印象を積み上げることにつながります。
レイロでは、ブランドのコンセプト設計から、Webサイト・パッケージ・会社案内・イラストを含むグラフィック制作までを一貫して支援しています。イラストの依頼先選びや利用範囲の整理だけのご相談でも、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
