







島根県のほぼ中央に位置する美郷町。雄大な江の川が流れ、豊かな自然に恵まれています。今回、reiroでは子育て移住支援サイトの制作を担当しました。
- Background背景
・子育て移住施策を促進するにあたり、ユーザーに町の魅力や制度が伝えられるサイトが必要だった
- Approach実施内容
・移住経験者の実際の声をもとにコンセプト『思いっきり泣ける町』を確立
・現地の子どもたちが描いたドローイングを素材、多彩なカラーリング、ポップなフォントを使用しながら、「子どもが訪れてもワクワクする」サイトを実現
Flow解決の流れ
Concept
移住経験者の声を掬い上げて生まれた『思いっきり泣ける町』
周辺地域や遠方都市部を含め、どんな人に対して、どのようなサイトであれば移住の意思決定ができるのか。その深層心理を知るために、移住経験者5名に対して各1時間ほどのデプスインタビューを実施。これまで歩んできた人生や移住を決めたきっかけなど、一人ひとりの移住までの背景を深掘りするなかで、共通してでてきたのが「都会で子育するには周りに気を遣う」「迷惑をかけてしまているのではないかと不安」といった声でした。
そのリアルなニーズと美郷町の方々との複数回にわたるヒアリングをもとに、どのように子育て世代の不安やプレッシャーを解消できるかを検討していく過程で、「人に迷惑をかけてもいい」という点に焦点を当てたものは少なく、特に都心部では難しいことなのではないか、と。そこで生まれたのが、コンセプト『思いっきり泣ける町』です。
Identity
「子ども目線」を忘れず、多彩な色づかいでやわらかい雰囲気に
子育て移住支援サイトであること、コンセプトとして『思いっきり泣ける町』を掲げたことから、サイト自体を親御さんだけでなく、子どもが「ここに住みたい」と思えるかどうかも重視して創り上げています。ワクワクするような多彩なカラーリングやポップなフォントなどを使用しながら、やわらかさを演出しています。
美郷町(旧邑智町)は国民体育大会のカヌー会場になったことをきっかけに、カヌー競技が盛んになり、今でも「カヌーの町」として町づくりをしています。ロゴについても、コンセプトに基づきやわらかさを重視すると同時に、「泣」にカヌーのモチーフを取り入れるなど、“美郷町らしさ”と“遊びごころ”を取り入れました。
Design
子どもたちの自由なドローイングと表情をデザインに落とし込み
「子ども目線でも楽しい」を叶えるため、実際に現地の子どもたちが描いたドローイング素材を使用していることも大きな特徴の一つです。デザインチームも実際に美郷町を訪れ、2日間にわたりワークショップを実施。親御さんとともに現地の子どもたちに参加してもらい、自由にドローイングしている様子を撮影しました。その子どもたち自身の自然な表情をサイトにも使用し、描いてもらった素材をデザインに落とし込んでいます。
撮影期間は2日間とかぎられたなかではありましたが、ワークショップに参加してくれた町の子どもたちが、臆せずとても積極的にドローイングを楽しんでくれたこと。そして町の皆さんがアットホームに迎え入れ、撮影に協力してくださったこと自体が、美郷町の魅力のひとつであり、その活き活きとした空気感をそのままサイトにあしらうことができました。
ドローイングは線の動きが多種多様で、そこには子どもたち一人ひとりの内面が滲み出ています。その自由さは残しながらバランスよく配置し、いかにワクワクして動きが出せる構成にするか検討を重ねました。
Team
- Creative Director
- Ryosuke Hatta
- Art Director / Designer
- Yuka Nakai
- Designer
- Airi Seino
- Developer
- Hayato Yoneda
- Photographer
- Shigeki Tsuji
- Videographer
- Ryoji Kume
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Ryosuke Hatta
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Yuka Nakai
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Airi Seino
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Hayato Yoneda
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Ryoji Kume